日がだんだんと高くなってきたので、中将様はお急ぎになる。
「いつかまた都でお会いする日もまいりましょう」
とお励ましになると、源氏の君は、
「無実の罪であっても、一度罪を着せられてしまった人が元の地位に戻ることは、いつの時代も難しいものです。私は都に戻ることは諦めております。ただあなただけは、私の潔白を分かっていてください」
と弱気そうにおっしゃる。
中将様はお供に急かされながら、必死にご説得なさる。
「あなたは私の大切な友人ですよ。恐れ多い皇子様でいらっしゃるけれど、かけがえのない友人なのです。そんな悲しいことをおっしゃったら、私は都でひとり泣くことになってしまいます。都に戻ることをお諦めになってはいけません」
おふたりともまったく満足はしていらっしゃらない。
中将様は何度もふり返りながら帰っていかれたわ。
お見送りなさる源氏の君はとてもおつらそうで、その日はそのままぼんやりとしておられた。
「いつかまた都でお会いする日もまいりましょう」
とお励ましになると、源氏の君は、
「無実の罪であっても、一度罪を着せられてしまった人が元の地位に戻ることは、いつの時代も難しいものです。私は都に戻ることは諦めております。ただあなただけは、私の潔白を分かっていてください」
と弱気そうにおっしゃる。
中将様はお供に急かされながら、必死にご説得なさる。
「あなたは私の大切な友人ですよ。恐れ多い皇子様でいらっしゃるけれど、かけがえのない友人なのです。そんな悲しいことをおっしゃったら、私は都でひとり泣くことになってしまいます。都に戻ることをお諦めになってはいけません」
おふたりともまったく満足はしていらっしゃらない。
中将様は何度もふり返りながら帰っていかれたわ。
お見送りなさる源氏の君はとてもおつらそうで、その日はそのままぼんやりとしておられた。



