源氏(げんじ)の君(きみ)は須磨(すま)でのお暮らしがどんどん寂(さび)しくなっていかれる。 <紫(むらさき)の上(うえ)を呼びたいが、私でさえつらくなってしまうような場所へ、どうしてかわいい人を連れてこられよう> 都からの手紙だけを待ち遠しく思って過ごされている。