愛を知らないプリンセスに、 最強かつ極上の寵愛を。










月の死神、だと思った。

“死”を司る神様だと思った。



私を救ってくれるんだと思った。

私を連れ出してくれるんだと思った。

私を導いてくれるんだと思った。



―――けど、彼は月の死神じゃなかった。



彼は、月の生神だった。

“生”を司る神様だった。



ただ、愛を知りたかった。

優しい瞳で見つめてほしかった。

あたたかい言葉をかけてもらいたかった。



だって、全部、知らなかったから。

―――けど、全部、彼が教えてくれた。



私を救ってくれたのは彼だった。

私を連れ出してくれたのは彼だった。

私を導いてくれたのは彼だった。



思ったんだ。

彼に、もう一度、会いたいと。



決めたんだ。

彼に、もう一度、会いに行こうと。





知らなくても、分からなくても、

―――ただ、キミを、愛せるように。