源氏の君は都の郊外にある神聖なお屋敷へ行かれた。
敷地に一歩足を踏み入れるだけで、お心が揺さぶられるようなの。
秋の花はすっかり枯れて、虫の音とすさまじい風の音が響いている。
そのなかからお琴らしい楽器の音がとぎれとぎれに聞こえてきて、まさに神聖な別世界よ。
源氏の君は目立たないように、でも御息所にお会いになるのだから念を入れて身支度をなさっていたわ。
<どうして今までお訪ねしなかったのだろう>
と後悔なさる。
伊勢神宮の斎宮になる準備をするためのお屋敷だから、敷地には神々しい鳥居があるの。
神様にお仕えする役所の役人たちがちらほらいる。
源氏の君にはめずらしい光景よ。
よく言えばいかにも神聖なのだけれど、人気が少なくて物寂しい。
<こんなところに、あのような悩みがちな人がお暮らしになっていたのか>
と、源氏の君は心苦しくなってしまわれた。
敷地に一歩足を踏み入れるだけで、お心が揺さぶられるようなの。
秋の花はすっかり枯れて、虫の音とすさまじい風の音が響いている。
そのなかからお琴らしい楽器の音がとぎれとぎれに聞こえてきて、まさに神聖な別世界よ。
源氏の君は目立たないように、でも御息所にお会いになるのだから念を入れて身支度をなさっていたわ。
<どうして今までお訪ねしなかったのだろう>
と後悔なさる。
伊勢神宮の斎宮になる準備をするためのお屋敷だから、敷地には神々しい鳥居があるの。
神様にお仕えする役所の役人たちがちらほらいる。
源氏の君にはめずらしい光景よ。
よく言えばいかにも神聖なのだけれど、人気が少なくて物寂しい。
<こんなところに、あのような悩みがちな人がお暮らしになっていたのか>
と、源氏の君は心苦しくなってしまわれた。



