帝は東宮様に帝の位をお譲りになった。
新しい帝は弘徽殿の女御様のお生みになった皇子だから、右大臣様の孫君でいらっしゃる。
右大臣様の時代が始まろうとしていた。
引退なさった帝は「上皇様」におなりになった。
内裏から出て、上皇様のためのお住まいに移られる。
藤壺の中宮様もご一緒にお引っ越しになって、新しいお住まいでふつうのご夫婦のように仲良く暮らしておられるの。
弘徽殿の女御様はそれがお気に召さないから、内裏の新しい帝のおそばにばかりいらっしゃる。
そうするとますます上皇様と中宮様は水入らずでお幸せそうなの。
ただ、新しい東宮になられた中宮様の皇子は、今も内裏にいらっしゃる。
上皇様は東宮様にお会いできないことを寂しがっておられたわ。
東宮様のご親族は皇族の方たちだから、後見はできないきまりなの。
上皇様は源氏の君に東宮様の後見をお願いなさった。
源氏の君は後ろめたい気持ちもなさったけれど、やはりうれしくお思いになっていたわ。
新しい帝は弘徽殿の女御様のお生みになった皇子だから、右大臣様の孫君でいらっしゃる。
右大臣様の時代が始まろうとしていた。
引退なさった帝は「上皇様」におなりになった。
内裏から出て、上皇様のためのお住まいに移られる。
藤壺の中宮様もご一緒にお引っ越しになって、新しいお住まいでふつうのご夫婦のように仲良く暮らしておられるの。
弘徽殿の女御様はそれがお気に召さないから、内裏の新しい帝のおそばにばかりいらっしゃる。
そうするとますます上皇様と中宮様は水入らずでお幸せそうなの。
ただ、新しい東宮になられた中宮様の皇子は、今も内裏にいらっしゃる。
上皇様は東宮様にお会いできないことを寂しがっておられたわ。
東宮様のご親族は皇族の方たちだから、後見はできないきまりなの。
上皇様は源氏の君に東宮様の後見をお願いなさった。
源氏の君は後ろめたい気持ちもなさったけれど、やはりうれしくお思いになっていたわ。



