岩穴からお出になると、高いところなので山の様子がよく見下ろせた。僧侶の質素な家があちこちにある。山道を下りていったあたりに、他とは雰囲気の違う家があった。垣根は質素だけれど、美しくきちんとした屋敷で、庭の木立も趣深い。
「あそこにはどのような人が住んでいるのだろう」
お供にお尋ねになる。
「僧都が、この二年ほど住んでいらっしゃるようでございます」
「おや、そうだったのか。そんな身分の高い僧侶がいるとは知らず、ずいぶん粗末な格好で来てしまった。挨拶をしたいなどと言われなければよいが」
面倒に思いつつご覧になっていると、その屋敷の庭にかわいらしい女童がたくさん出てきた。仏様にお供えする水を汲んだり花を摘んだりしている。
「大人の女性もいますね。まさか僧都が恋人連れで修行なさるはずはありませんから、どういう女性なのでしょうか」
お供は口々に不思議がっている。ひとりがこっそりと覗いてきて、
「若い女房や女童がおりました」
と報告した。
「あそこにはどのような人が住んでいるのだろう」
お供にお尋ねになる。
「僧都が、この二年ほど住んでいらっしゃるようでございます」
「おや、そうだったのか。そんな身分の高い僧侶がいるとは知らず、ずいぶん粗末な格好で来てしまった。挨拶をしたいなどと言われなければよいが」
面倒に思いつつご覧になっていると、その屋敷の庭にかわいらしい女童がたくさん出てきた。仏様にお供えする水を汲んだり花を摘んだりしている。
「大人の女性もいますね。まさか僧都が恋人連れで修行なさるはずはありませんから、どういう女性なのでしょうか」
お供は口々に不思議がっている。ひとりがこっそりと覗いてきて、
「若い女房や女童がおりました」
と報告した。



