この声と、特徴的なしゃべり方は…犬丸藤一、だな。
よく問題を起こしてるって聞くが。
「…お願い?」
「お前が持ってるものを欲しがってる人間がいてな。この写真に写ってるものなんだが…」
「そ、それは…っ!」
「デート1回と引き換えでどうだ?悪い話じゃないだろう」
「でも、それは…」
「先輩、堀内先輩とのつながり、ないですよね?この機会を逃せば、声もかけられないままですよ」
「チャンスはつかみとるものッスよ。これを手放すだけで、好きな人と付き合える可能性だってあるッス」
「…」
葛谷たちがなにを要求しているのかは知らないけど、ずいぶんとあくどいことをしているな、とあきれた。
辻本はその後、葛谷たちの要求を飲んで去っていく。
壁にもたれて3階を見上げていると、葛谷が階段の前に現れた。



