【中】酸いも甘いも、イケメンぞろい。

 そして、放課後。

 言われた通り、B棟の階段に来てしばらく待つと、3階のほうから足音が複数聞こえてきた。




「さて、ここならいいだろう」


「話ってなんだよ…?」


「私、3年の堀内先輩と仲がいいんですよ。今度一緒に遊ぼうってさそわれてて」


「は…?」


「友だちを連れてきていいって言われてるんです。先輩、来ませんか?」




 葛谷の声と、辻本の声、それから知らない女の声。

 一体なにを聞かせたいんだと、眉をひそめて上の階を見た。




「ど、どうして、俺を?」


「私、人の恋は応援したいタイプで。先輩、堀内先輩のことが好きなんですよね?」


「な、なんで知って…」


「女の秘密です」


「とはいえ、辻本。うまい話はタダじゃない」


「俺たち、辻本くんにお願いがあるッス。聞いてくれるッスか?」