「3年の堀内友紀に片想いしてるとか、現代文の吉岡が嫌いとか、英語の小テストでカンニングしたことがあるとか」
「ふっ、よく出てくるな。…今日の放課後、B棟2階と3階の間のおどり場に来い。手前側の階段だ」
「はぁ?どうして」
「この前お前のあとをつけたんだが…妹がいるんだな。中学生くらいか」
視線をそらして、時間を確認するように望羽のことを口にした葛谷をにらみつけると、葛谷は視線を俺に戻して笑った。
「妹が大切か?」
「二度と俺の家に近づくな。妹にもだ」
「あぁ、分かった。…なるほど、お前にも大切なものがあるわけだ」
葛谷は振り返って、廊下の先へ歩いていく。
舌打ちをしてから、俺は葛谷と反対方向に向かった。



