5分間だけの独占じゃもう足りない


ピピピピピピ……



タイマーの音で目が覚める。



「あれ……?」



先ほどの出来事をもう一度思い出す。

ボンっと顔が熱くなるのが分かった。




それでも、これで分からないほど私は鈍くなくて。




隣で寝ている藍人にそっと顔を近づける。



「藍人……大好き……」



藍人はまだ起きない。

だから、これは藍人が起きたら勇気を出すためのおまじない。

どうか許して、神様。



私は、そっと藍人の頬にさっきのお返しをした。



眠っている藍人に向かって、私は小さく呟いた。




「早く起きて、藍人」




これは初めて、この5分が長く感じた日。

そして、5分後にはもっと幸せが待ってた日。


だから早く起きてよ、王子様。



fin.