5分間だけの独占じゃもう足りない

「莉良のお弁当の卵焼き美味しそう」

「一個いる?」

「いいの?」

「もちろん」

私は藍人に卵焼きが取りやすいように、お弁当箱を差し出した。

藍人は卵焼きを一個取り、嬉しそうに頬張る。


「うん、美味しい。ありがと……これ、お返し」


藍人が箸でミートボールをすくって、私に向ける。


「はい、莉良。あーん」


「っ!自分で食べれるからっ……!」


「たまにはいいでしょ?ほら、早く」


ああ、絶対今、私の顔真っ赤だ。

こんなに真っ赤な顔を藍人に向けても、藍人は私の気持ちに気づかない。