冷酷王子は、異世界から来た少女を溺愛する

 火の日。
 今日は、ヤエの結婚式。
 闇の国だから、観光はないらしい。
 「おはようございます。
炎舞様、マリア様。
換気して、お風呂の準備しますね。」
 アイルが準備している時に、あたしとアイカは、クローゼットに今日の服とドレスを探しに行った。
 それから、部屋に戻ると、お風呂の準備が終わっていて、お風呂の準備を終えた、炎舞様も待っていた。
 「お待たせしました。」
「大丈夫だよ。
ぼくも今きたとこだから。」
「そうなんですか?」
「うん。
じゃあ、入ろうか。」
「はい。」
 あたしと炎舞様は、お風呂に入った。
 「今日は、闇の国だから、結婚式のギリギリに行こうと思うんだけど…。」
「ヤエと話せますか?」
「その時間はいるよね。
じゃあ、式の始まる1時間前に行こうか。」
「はい。」
「今日は、どんなドレスにしたの?」
「着てみてからのお楽しみです。」
「言わない気?」
「はい。
内緒です。」
「意地悪。」
「そんな事ないですよ。」
「じゃあ、ドレス教えて。」
「内緒です。」
「むぅぅぅ…。」
「闇の国に行けば見れますよ。」
 お風呂から上がって、お洋服を着た。
 「ドレスは、ラット便で送っておくよ?」
「はい。
お願いします。」
「んー。」
 炎舞様がラット便でドレスを送ってくれた。
 ドレスは、見えないように包んだものを炎舞様に渡した。
 着々と準備をしていたら、炎舞様に言われた。
 「闇の国は、呪術が得意な人が多いんだよね。
普通は、気をつけなきゃ行けないんだけど、マリアは魔力が強いから、気にしなくていいよ。」
「でも、呪われたら…。」
「大丈夫。
自分より弱い人にしか、かからないから。
闇の国って、魔力弱い人ばかりなんだよね。」
「なるほど…。
(うまく出来てるなぁ…。)」
「と言うことで、キャロルで闇の国まで行こう。」
「はい。」
 闇の国が近付くと、空の色が暗くなってきた。
 「闇の国に入るよー。」
「はぁーい。」
 闇の国は、空が暗く、昼なのに夜の空だった。
 闇の国のお城に入ると、炎舞様が、メイドを捕まえた。
 「火の国の国王と王女だが、控室はどこだ?」
「火の国の国王様、王女様…。
ようこそ闇の国へ…。
他国の国王様の控室はコチラです…。
王女様の控室はコチラです…。」
「ん。
じゃあ、マリア。
後でね。」
「はい。」
 あたし達は、それぞれの控室に入った。
 あたしは、控室に入り、並べられてるドレスの中から、自分のドレスを探した。
 「あった。
小物とアクセサリーもあったわ。」
 そこに、ヒロが入ってきた。
 「マリア、もう来てたんだ?」
「あ、ヒロ。
そうなの。
ヒロのドレスどれ?」
「ワタシのはコレよ。」
「わぁー…。
パンツタイプのドレス?
ヒロに似合ってる!」
「そうよ。
ありがとう。
マリアのは?」
「あたしのはコレ。」
「おお…。
マリアにしては珍しい色だね。」
「そうなの。
コレ、ヘッドドレスが付いてるの。
ほら。」
「へぇー…。
ホントに珍しいの選んだね。」
「うん。」
「誰かいる?」
「あぁ、ミカ。
ワタシとマリアが居るよ。」
「良かったぁ…。
1人じゃなくて。
あら、2人のドレスはソレ?」
「そう。
ワタシのは、パンツタイプのドレスよ。」
「ヒロちゃんに似合うドレスね。
マリアちゃん。
マリアちゃんにしては、変わった色選んだのね。」
「そうなの。
いいでしょ?」
「マリアちゃんに似合いそう。」
「ありがとう。
ミカのは?」
「私のはコレ。
ウェディングドレスが好評だったから…。」
「あれは、ホントにミカに似合ってた!
ね?
ヒロ。」
「うん!
今回も似合うんじゃないの?」
 3人で、きゃいきゃいドレスについて話しながら、ドレスに着替えた。
 「ねぇ、ヤエちゃんのとこに行きましょうよ。」
「いいね。
マリア、行くよ?」
「待ってぇ。
このアクセサリー着けたら…。
はいっ!
いっくよぉっ!」
 3人でヤエのに変え室に行った。
 「マリアさん、ミカさん、ヒロさん。
ようこそですわ。
みなさん、ドレスがお似合いですわ。
マリアさん。
マリアさんにしては珍しいお色ですわね。」
「そうなの。
似合う?」
「お似合いですわ。」
「ありがとう!」
「ミカさん、マーメイドドレスですのね。」
「そうなの。
結婚式で好評だったから…。」
「お似合いですわ。」
「ありがとう!」
「ヒロさんは、パンツタイプのドレスですのね。」
「そうなの。」
「お似合いですわ。」
「ありがとう!」
「あら?
ユカさんは?」
「あたし達が着替えてる時には、まだ来てなかったよ?」
「そうそう。
ね?
ミカ。」
「うん。
そうなのよ。」
「間に合うのでしょうか?
心配ですわ…。」
「大丈夫でしょ。
風雅様が、間に合わせるでしょ。」
「そうよ。
ヤエ、心配ないって。
マリアが言うように、間に合うよ。」
「そうよ。」
「そうでしょうか…。」
 そこに、ユカが来た。
 「ほら、間に合った。
ヤエちゃん、心配しすぎよ。」
「そうですわね。
わたくしの結婚式と思ったら、緊張してしまいまして…。」
「大丈夫よ。
あたしも緊張したけど、なんとかなったし。」
「そうそう。
私も緊張したわ。」
「大丈夫よ。
経験者が言ってるんだから。」
「そうですわよね。」
「それより、ヤエさん。
そのドレスの色は何?
なんで黒なの?
普通、白じゃん。」
「ユカさん…。
一応、黒のウェディングドレスもありますのよ?」
「そんなの、邪道よ。」
「ユカ、知らないの?
黒のウェディングドレスの意味。」
「そんなの知らないわ。」
「私も知らない…。」
「ワタシも。」
「黒のウェディングドレスの意味は、貴方以外の誰の色にも染まりません。って意味よ。」
「えー、素敵じゃなーい!」
「ワタシもそう思う!」
「へぇー…。」
「そうですの。
マリアさん、物知りですわね。」
「まぁね。
お姉さまがお詳しくて…。」
「そうでしたのね。」
 そこに、邪影様と、炎舞様と、李衣様と、冷樹様と、風雅様が来た。
 「マリア、すごい似合ってる!!
まさかの、深緑と黄緑のドレスにミニハット!
アクセサリーも靴も似合ってる!」
「ありがとうございます。」
「ミカ、素敵ですね。
よく、似合ってますよ。」
「ありがとうございます。」
「ヒロ、パンツタイプにしたのか。」
「はい。」
「似合ってるよ。」
「ありがとうございます。」
「ヤエ、素敵なドレスだ。」
「邪影様…。
ありがとうございますですわ。」
「風雅様、わたしのドレス姿はどうですか?」
「ああ、似合ってるよ。」
「ありがとうございます。」
「風雅、買わされたのか?」
「炎舞。
そうなんだ。
ワガママすぎて…。
俺様も、お手上げさ。」
「大変そうだな。」
「塩分のとこも買ったのか?」
「元々買ってたやつだよ。」
「へぇー…。
いいよな。
お前のとこは、ワガママとか言わせなさそうじゃん。
俺様は、大変だぜ…。」
「マリアは、ワガママ言わないな。
買ってもらうのも遠慮がちだし…。
遠慮しないでって言って、無理矢理買わせてる。」
「へぇー…。
ユカには禁句だな。」
「確かに…。
あんなワガママじゃ…。」
「ところで、何故、花嫁のウェディングドレスが黒なのですか?」
「李衣様。
黒のウェディングドレスには意味がありますの。」
「どんな意味があるのですか?」
「貴方以外の誰の色にも染まりません。と言う意味ですわ。」
「なんて素敵な意味でしょう。」
「マリア、ウェディングドレスの色で、意味が変わるの?」
「そうですよ。」
「へぇー…。
初めて知った。」
「男性は、意味を知らない人が、ほとんどですよ。」
「それなら、安心したよ。」
「それより、みなさん!
何故、わたしを待ってくれなかったの?
着替え、1人だったしっ!!」
「来るのが遅かったから…。
ヤエちゃんの結婚式に、ギリッギリだったし。」
「そうそう。
間に合うのか、不安だったわ。
ヤエも不安がってたし。」
「マリアの言う通り。
ワタシ達、何か悪いことした?
ギリッギリに来た、ユカのせいじゃない?」
「くっ…っっ!!
(言い返せない…っっ!!)」
 ユカが悔しそうな顔をしている時に、控室にメイドが入ってきた。
 「ヤエ様…。
式のご準備できました…。」
「分かりましたわ。」
「他国の国王様、王女様、私について来てください…。
式場にご案内いたします…。」
 あたし達は、メイドさんについて行き、式場に入った。
 式場は明るかった。
 ヤエが、そうしたんだろう。と思った。
 式が終わり、披露宴会場に行く前に、ヤエが声をかけてきた。
 「みなさん、披露宴会場は、ちょっと拘らせていただきました。
楽しんでください。」
 ヤエの楽しんでください。の言葉に、胸が躍った。
 披露宴会場に入ると、なんと、会場がカラオケの部屋のような、ゲームの中のような披露宴会場だった。
 「わぁー…。
素敵な会場…。
まるで、ゲームの中に居るみたい!」
 あたしは大はしゃぎ。
 続いて入ったのが、ミカ夫妻。
 「まぁ、ゲームの中みたいだわ。」
「面白い作りですね。」
「はい。」
 次に、ヒロ夫妻が入ってきた。
 「わぁー…。
これはもう、ゲームの世界だわ。」
「ゲームねぇ…。
オレ得意かも…!」
「そうなんですか?」
「うん。
やったことないけど。」
 最後に入ってきたのが、ユカ夫妻。
 2人は、無言のまま入ってきて、無言のまま席についた。
 「ねぇ、風雅様とユカちゃん、仲悪いのかしら?
何も話さないし…。」
「ミカの予想通りだと思うよ。
ユカ、だいぶん、ワガママ言ってるみたいだし。
早く、光成様に返したいそうよ。」
「マリア、それ、どこ情報?」
「炎舞様が、風雅様にご相談されたのよ。
それを聞いたの。」
「なるほど。
なら、もう、ユカは飽きられてるってことか。」
「そう言うこと。」
「ユカちゃん、融通効かないから…。」
 3人でコソコソ話していたら、ヤエと邪影様が、腕を組んで登場し、高砂の席に座った。
 「あたし、ヤエのところに行ってくる。」
「ワタシも。」
「あ、私も行くわ。
ユカちゃんは?」
「わたしは、行かない。」
「そう…。」
 ミカは、それ以上言わなかった。
 あたし達3人は、ヤエのところに行った。
 「ヤエー。
来たよー。」
「マリアさん。」
「緊張してる?」
「ミカさん。」
「慣れた?」
「ヒロさん。
みなさん、ありがとうございますですわ。
緊張は、ほぐれました。」
「良かった。
貴族とは話したの?」
「これからですわ。
マリアさん。」
「そう。
頑張ってね。
名前覚えるの大変だから。」
「そうですのね…。
頑張りますわ。」
 ヤエと話していたら、貴族達が来たので、あたし達は席に帰った。
 「貴族の名前って、覚えにくいの?」
「あたしは、覚えにくかった。
一気に名乗られたし…。」
「私もそうだったわ。
未だに覚えてないもの。」
「そうなんだ…。
ワタシの時もそうなのかな…。」
「多分、そうだと思うよ。」
「大変そうだけど、頑張らないと…!」 
「なんで。貴族の名前を覚えなきゃいけないの?」
「ユカ、社交界があるでしょ?
覚えてないと、会話にならないわ。」
「マリアちゃんの言う通りよ。」
「そんなの開かなきゃいいじゃん。」
「そういう訳にはいかないわ。
だって、そこでお金を使ってもらって、貧困層に支援するのよ?
必要でしょ。」
「そんなの知らないし。」
「ユカちゃん、国のこと考えないと。」
「今日は、結婚式なのよ?
そんな事考えたくないわ。」
 あたしとミカは、ため息をついた。
 結婚式が終わり、帰る時にユカに話しかけられた。
 「マリアさん。
マリアさんって、ドラゴン捕まえたのよね?」
「ええ。」
「わたしも捕まえようと思うの。
明日は、会議の日でしょ?
その次の日くらいに連れてってもらおうと思ってるの。
同じ赤ドラゴンだったら、ごめんなさいね。」
「大丈夫よ。
ユカには無理だから。」
「なんですって?!」
「赤ドラゴンに隠れなきゃいけない人が、赤ドラゴン捕まえれる訳ないじゃん。」
「何よ!
捕まえて見せるんだから!!」
「無理せず、モンスターショップで買えば?」
「いいえ!!
捕まえてみせる!!」
 何故か、ドラゴンの事で、突っかかれた。
 「ねぇ、ユカ。
あたしの何が気に入らないの?」
「決まってるでしょ?
全部よ!!
金持ちのことも、魔力が強いことも、愛されていることも…。
なにもかもよ!!」
「ユカ…。」
「見てなさい!
わたしだって出来るとこ証明して見せるわ!!」
 そう吐き台詞を言って、帰って行った。
 ユカの変わりように、あたし達は困惑していた。
 「あの子、マリアに対抗することしか考えてないね。
王女としての自覚とか皆無じゃん。」
「炎舞様…。」
「あの人は、王女であることを放棄してるのでしょうか?」
「李衣様、そんなことは…。」
「ですが、ミカ。
わたくしには。そうとしか見えません。
マリアさんに突っかかっていくのも、王女とは思えません。」
「確かにそうですが…。
ユカちゃんも、いつかは、王女であることを自覚すると思います。」
「ないだろ。
マリアに突っかかるばかりするなら、ぼくが対処するけど?」
「炎舞様、その場合は、あたしが対処します。」
「マリア…。」
「炎舞、言いそびれてしまいましたが、5人の結婚式が終わったら、炎舞の国に泊まりに行ってもいいですか?」
「え?
ぼくの国に?」
「そうです。
わたくしの妻のミカも、マリアさんと同じ世界から来てますし、友達です。
ミカに楽しんでほしいのです。
火の国は、24時間眠らない街がありますし、物価が安いですし。
どうでしょう?」
「マリア、どうする?」
「ミカと遊びたいです。」
「じゃあ、いいよ。」
「炎舞、わたしのとこもいいか?」
「邪影…。
いいよ。
冷樹も来いよ。」
「分かった。
夫婦で行かせてもらう。」
 こうして、3人が4人の結婚式が終わったら、火の国に来ることになった。
 「マリア、帰ろう。」
「はい。」
「炎舞のとこは、ドラゴンで帰るのか?」
「うん。
ぼくのドラゴンで。
馬車は危ないだろ…。」
「では、わたくしもそうしましょう。」
「オレもそうしよう。」
 みんな、ドラゴンで帰ることにした。
 みんなが帰った後、ヤエは邪影様にお願いをした。
 「邪影様。
わたくしも、ドラゴンを捕まえたい。と思っておりますの。」
「それは、いい考えだ。
木の日に、迷いの森に行こう!」
「ありがとうございますですわ。」
「ヤエの願いは叶えたいからな。」
「嬉しいですわ。」
「さぁ、今日は疲れただろう。
ゆっくり休むといい。
誰か!
王女を部屋に!!」
 邪影様の声で、ヤエの専属メイド達が来た。
 「国王様、お待たせいたしました…。」
「王女を…。」
「かしこまりました…。」
 メイド達は、ヤエを部屋に連れて行った。
 一方、火の国に帰ってきた、あたし達。
 アイルとアイカとショウタが待ってくれていた。
 「おかえりなさいませ!」
「ただいま。」
「ん。」
「お風呂はどうされますか?」
「入りたいわ。」
「かしこまりました。
すぐに、準備させていただきます。」
 アイカはそう言って、あたしの部屋に、お風呂の準備をしに行った。
 炎舞様は、ショウタとお風呂の準備をしに自室に戻った。
 お風呂の準備を終えた、炎舞様があたしの部屋に来た。
 2人でお風呂に入って、ユカの話しをして、お風呂を出た。
 お風呂上がりのジュースを飲んで、炎舞様と一緒に眠った。