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「おわったー!!」
すべての業務をどうにか定時内で終わらせることができた優莉奈は、椅子に座ってまま両手を点に伸ばして体をほぐした。

長時間同じ体勢のままだったから、それだけで背中がバキバキと音を立てる。
「お疲れ様」

俊介もほぼ同時に仕事が終わったようで、大あくびをしている。
マイちゃんはと言えば半死半生状態だけれど、こちらも仕事が終わったみたいだ。

今はデスクに突っ伏して半目を開けて眠っている。
「ほらマイちゃん。今日は彼氏とデートなんじゃないの?」

優莉奈がマイの肩を揺さぶるとガバッと跳ね起きた。
「そうです。今日は……デートなんです……」

起きているものの半分眠っているような状態で、上半身をフラフラと揺らす。
突っ伏していたせいで前髪に変な癖がついてしまっている。

優莉奈は自分の手鏡を取り出してマイの顔の前にかかげた。