【美穂:フレンチ超美味しいよ! 早くおいで!】


【文音:今美穂と2人で久美についての悪口で盛り上がってるよぉ!】


ようやく仕事が終わったのは30分後のこと。


それでも、安田が手伝ってくれたおかげで随分早く終えることができた。


これなら、今からフレンチへ行っても間に合いそうだ。


ちょうど2人からメッセージも来ていたことだし……。


「福森さん、これから真っすぐ帰るの?」


安田の言葉に振り向くと、安田も帰り仕度を進めているところだった。


「え、いえ……。安田さん、仕事は?」


「俺ももう終り」


「え……?」


(まさか、自分の仕事はとっくに終わってたんじゃ……?)


そんな期待が膨らんでいく。