明日になればまた学校へ行く。


そうなれば大樹にも会うことになるし、心配してくれている友人たちと会話することにもなる。


そう思うと、初めて萌は学校に行きたくないと思ってしまった。


今までどんなことがあっても学校へ行くことをやめなかったのに、大樹への不信感がそれを簡単に壊してしまう。


もういっそ、このまま朝が来なければいいのに……。


ギュッときつく目を閉じて、萌は嫌な考えを振り払おうとする。


しかし、実際にはなにもできないまま朝が来た。


「学校に行きたくないな」


ベッドから起きて着替えをしながら、ついこぼしてしまう。


「ちょっと萌、どうしたの?」