「美鶴様?」
流石におかしいと思ったのか小夜が近付いて来る。
「ご、めんなさ……どうしても、受け付けなくて……」
目じりに涙を溜めながらもなんとか絞り出すように答える。
「一体どうなさったというのですか? これではまるで――」
焦りを含んだ声で心配してくれた小夜は、途中でぴたりと言葉も動きも止めてしまった。
「……小夜?」
今度は美鶴の方が彼女を心配してしまう。
突然止まってしまうなど、一体どうしたというのか。
「……そういえば、美鶴様はここに来てから月のものがありませんよね? 初潮がまだ、という事はありませんよね?」
「え? ええ……初潮は済んでますけど……」
流石にこの年齢でそれはない。ただ、不定期だったのであまり気に留めていなかったのだが……。
「……医師を呼びましょう」
「え? あ……」
小夜は唐突に真面目な顔で言うと、美鶴の返事も聞かず動き出してしまった。
取り残された美鶴は待っていることしか出来ず、その後も小夜や医師に言われるままになる。
そうして一通りの処置を終えた医師は、神妙な面持ちで口を開いた。
「おめでとうございます。ご懐妊でございます」
と……。
流石におかしいと思ったのか小夜が近付いて来る。
「ご、めんなさ……どうしても、受け付けなくて……」
目じりに涙を溜めながらもなんとか絞り出すように答える。
「一体どうなさったというのですか? これではまるで――」
焦りを含んだ声で心配してくれた小夜は、途中でぴたりと言葉も動きも止めてしまった。
「……小夜?」
今度は美鶴の方が彼女を心配してしまう。
突然止まってしまうなど、一体どうしたというのか。
「……そういえば、美鶴様はここに来てから月のものがありませんよね? 初潮がまだ、という事はありませんよね?」
「え? ええ……初潮は済んでますけど……」
流石にこの年齢でそれはない。ただ、不定期だったのであまり気に留めていなかったのだが……。
「……医師を呼びましょう」
「え? あ……」
小夜は唐突に真面目な顔で言うと、美鶴の返事も聞かず動き出してしまった。
取り残された美鶴は待っていることしか出来ず、その後も小夜や医師に言われるままになる。
そうして一通りの処置を終えた医師は、神妙な面持ちで口を開いた。
「おめでとうございます。ご懐妊でございます」
と……。