喜春くんがそんなことを聞いてくるとは思わず、驚きの声が漏れてしまった。



「俺、ずっと双葉が好きだった。声に出して伝えたことはなかったけど、一緒にいるうちにどんどん好きになった」



喜春くんは何を言ってるんだろう……?私は一緒にいただけなのに、それで好きになるもんなのかな??

えっ、え……??

すっかり混乱してしまったけど、私は本来の目的を思い出し、喜春くんに向き合った。



「ごめんね、喜春くん。その気持ちはすごく嬉しいんだけど、私もう和輝くんのことが好きになっちゃってるの。だから……」

「あー、ストップストップ!それ以上は言わないどいて?俺もそうだと思ってたし」

「あっ、ごめん……。」



もしかして気付かずに喜春くんの気分を損ねちゃったかな……?



「双葉は謝んなくていーの!じゃあほら、行ってらっしゃい!残りは俺に任しといて!」

「うん、ありがとう!!」



喜春くんのことなど気になることはいくつかあったけど、私は和輝くんを訪ねて学校から飛び出して行った。