メリーゴーランドから降りた私たちは、観覧車に乗ることにした。

一日中遊んだため、もうあたりは暗くなりかけていた。

日が短くなると、冬が近づいてきたことを実感しちゃうなあ……。



「和輝くん、具合でも悪い?大丈夫?」

「う、ん……だいじょぶ……」



メリーゴーランドを降りてから和輝くんの様子がおかしかった。息も荒いし、頭痛がするのか、頭を押さえることもあった。

観覧車に一度乗るとなかなか降りることができないから、体調が悪いのか今聞きたかったんだけど……。



「次のお客様どうぞー、三名様ですね?」

「あっ、はい!」



順番が回ってきたらしく、私たちも観覧車に乗った。

それでもやっぱり和輝くんはなにかおかしい。喜春くんもその違和感に気付いているようだった。



「おい後輩どうした、何かあったか?」

「和輝くん、何かあるんなら言って?私にだって頼ってよ、お互い様でしょ?」



そう言うと、和輝くんはゆっくりと口を開いた。