「離してー!」

私は慌てて離れようとしたけど、びくともしない。

暫くして、私が暴れるのを落ち着いたのを確認してから、水島くんが優しく呟いた。


「日比野さんはよく頑張ってるよ。本当に偉いね」


神様、弱っているからでしょうか。

イケメンに抱きしめられながら、「頑張ってるね」と言われると泣きそうです。


「本当に偉いよ。頑張りすぎなくらい」


絶対に危ない人だと分かってるけど、ちょっと癒されてしまう自分がいた。