真夏に咲いた奇跡の恋花火

初日は平井くんに再会した土曜日の夜。

彼をはじめとする当時のクラスメイトに悪口を言われて、教室から追い出される夢を見た。


熱帯夜だったのも相まって、起きた時は全身汗びっしょり。心臓もバクバクしていて。

その日は1日中憂鬱な気分で店の手伝いも集中できず、珍しくミスしてしまった。


それだけでもかなり落ち込んだのだけど……。



「災難だったね……。そりゃ熟睡できるわけがないよ。ちなみに、誰にやられたか覚えてる?」

「…………ト」

「ト?」

「……クラス、メイト」



日曜は中学のクラスメイト、昨日は高校の……今のクラスメイト。

追い打ちをかけるように、登場人物が違うだけの同じ悪夢にうなされた。



「それって……俺も、含まれてる?」



こくりと小さく頷くと、彼の顔が真っ青に。
すると頭を抱え込んで、はぁぁぁ〜と長いため息を漏らした。



「集団いじめって最悪すぎだろ……。マジごめん」

「いや! 変な夢見た私が悪いから! 手島くんはただ笑ってただけで何も言ってないから大丈夫だよ」

「はぁ⁉ 俺笑ってたの⁉ 主犯格よりもたち悪いじゃん……」