結斗君が、私に近づいてくる。

「これから撮影よろしくね。糸ちゃん」

結斗君の方が年上だが、不意打ちの糸ちゃんはやばい。

私の心臓がやばい。

「よろしくお願いします!」

「あの!むっちゃ「TOY」のファンです!」

私が笑顔でそう言うと、結斗君は爽やかに笑った。

「嬉しいし、なんか照れちゃうな。これからも応援してね」

いや、「TOY」のセンターからの「応援してね」は嬉しすぎる!

「はい!」

私が元気よく返事をした後、撮影が始まった。