「無自覚人タラシ」 小さくそう呟いた結斗の声はもちろん糸には届かない。 「結斗君、今日も頑張りましょうね!」 「はぁ」 「なんでため息つくんですか!?」 「糸がムカつくから」 「ひどっ!」 でも、いつの間にか私の緊張は取れていた。