ちなみに「親戚の死」の夢を見た日は、大安と一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)が重なった大変縁起の良い日であった。
 そのことに気がついたのは、スーパーで買い物をし終えた時のこと。
 生鮮食品売場のある地階から1階に上がると、「今日は大安」という大きな看板が目に入り、「お正月の準備は大安に行いましょう」というアナウンスが聞こえてきた。
 この時、やっと大安だということを知ったのだが、帰路にある宝くじ売り場をみてさらに驚いた。
 「一粒万倍日」と大きく書かれた貼り紙がされており、たくさんの人が並んでいる。
 さすがに年末の大型くじよりは列は短いが、寒い中人々は列を成してくじを買うのを待っていた。
 (親戚が死ぬ夢を見て大安に一粒万倍日……なんていい日なの!)
 私はラッキーだと思い胸を躍らせて帰宅した。