次に見た夢は「サプライズパーティー」である。
　今度の舞台は、仮想の大学──もちろん実在のキャンパスが脳内で再構築されている──である。
　夢の中で構内を歩いていた私は、とある実在する男子学生に何かに誘われた。
　誘われて向かった先は食堂で、多くの学生が昼食を摂っている。
　私はなぜ彼に昼食に誘われたのか分からなかったが、とりあえず何か食べようと思い席についた。
　椅子に座ったその瞬間、目の前をナイフとフォークが過(よぎ)ったかと思うと、私は即座に立ち上がった。
　（え……何これ？）
　向こう側から数人が手にしたナイフとフォークを次々にこちらの方へ投げてくる。
　流石は夢の中、何とかしてこの状況を収めなければと思った私は、
　「あなたたち、何やってるのよ！食器を投げるなんてはしたない！」
　と叫びながら、現実では持ち合わせるはずのない脅威の身体能力で矢継ぎ早に飛び交うナイフとフォークを避けていく。
　そのスピード感は、まさにアクション映画さながらと言ったところだろうか。