一時間後、カフェに着いた私は店内を見渡した。

帽子を被って顔を隠している理久が、店の奥に座っていた。

「理久」

私が声をかけると理久の顔がぱぁっと明るくなった。

いや、可愛い!

理久の格好いい所と可愛い所のギャップ好き!

女子はギャップに弱いんだよ!?

「美鈴、今日のライブどうだった?」

「格好良かった・・」

私は消え入りそうな声でそう言った。

理久が心の底から嬉しそうな顔をする。