聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「──ぎっくり腰みたいに動けないほどではないんだけど、念のためって。お店も裏方に回って、しばらくは椅子に座って作業するみたい」

「悪化するといけないもんね」



翌日。5限目が終わって部室に向かう途中、清水くんと合流したため、早速純次くんから預かった伝言を届けた。



「あと、俺も自習活動に参加したいって言われたんだけど……」

「え。お祭りのこと話したの?」

「うん。昨日誕生日だったから、バイト終わりに一緒に出かけて……」



参加希望に至った経緯を説明する。

しかし、話せば話すほど眉間のシワが濃くなるのはなぜだろう。



「ごめんね。勝手に話しちゃって」

「あぁ、いや。別に秘密にしてたわけじゃないし。俺はいいけど……本当に、大丈夫なの?」

「多分。私も、無理しなくていいよって言おうと思ったんだけど……」



清水くんも、昨年その話題を出した際に、人混みが苦手だと聞いたらしい。

5年以上も避けていたのに。2人で行くって答えた途端だったもんな。態度も急に変わってたし。