聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

春休みが終わり、迎えた新年度。10代最後の春がやってきた。



「本日は、我がアウトドアサークル新入生歓迎会にお越しくださり、ありがとうございました」

「みなさん、夜遅くまでお疲れ様でした。気をつけて帰ってね」



1年ぶりに訪れた居酒屋のだだっ広いお座敷に、歓迎会のお開きを告げる部長と副部長の声が響いた。



「前田さん、途中まで一緒に帰らない?」

「もちろん! いいよ〜」



帰り支度をしていたら、清水くんに声をかけられた。

靴を履き、出入口にいる部長と副部長に挨拶をして店を出る。



「今年は女の子が多くて嬉しいな」

「去年は少なかったもんね」

「私含めて5人だったもん。キャンプがすっごく楽しみ!」

「一段と盛り上がりそうだよね。でも肝試しは勘弁してほしいかも」

「あはは。ホラーやるなら映画か怪談話にしてほしいよね〜」