聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

確率は極めて低いが可能性はゼロではないので、「出会えるといいね」と当たり障りのない返事をしておいた。


妄想話に付き合っていたら順番が回ってきた。

賽銭箱に小銭を入れて鈴を鳴らし、手を叩いて目を瞑る。


神様、はじめまして。前田 照未と申します。
今年も良いことがありますように。


そう心の中で唱えた後、薄目で隣を見たら、真剣な表情で口を動かしていた。

早口で彼氏をオーダーしているのかと思うと、またも苦い笑みが浮かぶ。


暁子の参拝が終わり、拝殿を後にした。

御守りを買おうとしたが、社務所が混んでいたため、先におみくじを引くことに。

木箱に100円玉を入れ、大量のおみくじが入った透明のボックスに手を突っ込む。



「どうだった?」

「大吉だった! 暁子は?」

「中吉。相変わらず引き強いね〜」

「へへっ。でも、中身が大事だから」



謙遜しつつ、内容を確認する。


願望(ねがいごと)は、地道に取り組めば叶う。

病気(やまい)も学問も、どちらも安心せよと問題なし。