聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「今年で10年だから盛り上げたいって、実行部に頼まれててさ。今色んなサークル回って声かけてるんだ」

「そうなんですか……」

「締切は来週の金曜だから。期限短いけど、もし興味があるならぜひ応募してみて」



呆然と立ち尽くす私に先輩は概要が書かれたチラシを渡すと、爽やかな笑顔で手を振り、去っていった。








「──え、待って。もう1回言ってくれない?」

「サークルの先輩に、ミスコンに出ないかって誘われた」

「ミスコンって、可愛い女の子と綺麗な女の子がいっぱい出るやつだよね?」

「そうだよ。言っとくけど、嘘じゃないけんね」



その週末。土曜日の午後。

バイト先の休憩室で純次くんに説明したら、案の定、何度も聞き返された。



「なんか、実行部に知り合いがいて、その人に頼まれてるんだって」

「なるほど……。でも、なんで照未ちゃん?」

「私だって知りたいよ」