聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「ポジションはどこだったの?」

「センターっていう、主にゴール下でプレイするポジションでした。ジャンプボールもやってましたね」

「前田さん背高いもんね〜。表彰台に上がったことはある?」

「はい。1位も2位も3位も、全部経験しました」

「そっか。なら大丈夫そうだな」



先輩の口角が緩やかに上がる。

興味を持ってくれたのは嬉しいけど、どうして急に? これから話すことと何か関係しているとか?


質問の意図が気になりつつも階段を下りると、掲示板の前に連れてこられた。

前期は町内イベントのポスターやサークルの活動記録が掲載されていたが、今月は文化祭に関する内容のものが目立つ。


音楽サークルのライブ、今話題沸騰中のアイドルのトークショー、そして──。



「これは、去年のコンテストの写真ですか?」

「そう。今年もやることになってさ。それで、前田さんにも出てほしいなって」

「えええっ!?」



ミスコンの宣伝ポスターの前で素っ頓狂な声を上げた。

じゃああの質問は、舞台慣れしているかどうかを確認してたってこと!?