聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

約2ヶ月に及んだ夏休みが終わった10月。

後期の授業が始まり、家と学校を往復する日々が戻ってきた。



「来月の文化祭ですが、今年もスタンプラリーをすることになりました」



アウトドアサークルの部室で、部長から文化祭の出し物についての発表が行われた。


秋のお楽しみ行事の1つ、文化祭。

醍醐味といえば、屋台や模擬店、お化け屋敷に迷路。劇、ダンス、のど自慢大会といったステージイベントなど。


内容は高校と変わらないが、大学では芸能人を招いたトークショーがあったり、賞金が出るコンテストが開催されたりと、一般のお客さんも楽しめる出し物が多いのだそう。



「今年も新しく作りたいと思いますので、図案を描いてきてください」



部長から説明書も兼ねたプリントが配られたところで、会議が終了。

じっくり取り組めるようにと、開始から30分で解散となった。


……まさか大学で、しかもサークルで、絵の宿題が出るなんて思ってもみなかった。



「前田さん、お疲れ」

「お疲れ様ですっ」