聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

髪の毛を整える彼に問いかけた。


拾い上げた際にふと抱いた違和感。

度の強さや種類にもよるが、基本、近視の眼鏡はレンズ越しに覗くと小さく見える構造になっている。

だが、先ほど拾った眼鏡は、まるでお店に並ぶ見本品。床の模様が裸眼の時と全く同じに見えたのだ。



「……ないよ」

「ってことは、伊達眼鏡?」

「……うん」



再び尋ねると、コクンと小さく頷いて、そっぽを向いた。

ラーメン屋を出た時以上に、重く気まずい空気が流れる。

これは、あまり触れられたくない話題だったのかも……。


謝ろうとしたら、「実は……」と先に清水くんが口を開いた。



「顔に、コンプレックスがあって。それで隠してるというか」

「あまり自信がない、の?」

「……うん。今はほとんどないけど、昔はよく女の子に間違われてたんだ。俺、お姉ちゃんと妹がいるんだけど、『制服着てないと三姉妹に見える』って親戚に言われたことがあって」