聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

喜びのハイタッチを交わす。

「選考結果のお知らせ」という題目で始まった文書。その下には、「採用が決定いたしました」の文字。

隅から隅まで、どこを探してみても、「残念ながら」の文字は見つからない。



「おめでとう! 今日はごちそうだな! 何食いたい?」

「お寿司か、お肉っ」

「わかった! 今すぐ買ってくる!」



勢い良く立ち上がって背もたれにかけていた上着を羽織った兄。部屋にお財布を取りに行くと、慌ただしく家を出ていった。


通知書を握りしめたまま、壁掛け時計を見る。


夕方の6時半過ぎ。多分、スーパーに行ったと思うから、今から行って戻れば、ギリギリ間に合うかな。


通知書と家の鍵を持って上着を羽織り、家を出た。階段を駆け下りて清水くんの家まで走る。


訪れたことは1度もないけど、アパートの隣だと教えてもらったから、行けばわかるかもしれない。


バスケで培った脚力を使って全速力で走るも、ブランクには抗えず。アパートが見えてきたところで立ち止まった。膝に手をついて酸素を補給する。



「前田さん……?」