聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「味どう? 美味しい?」

「うん。濃ゆすぎないから食べやすい。てるが作ったの?」

「いや、先輩が。私は混ぜただけ」



よほど舌に合ったらしく、10分で完食。

副部長に会ったら絶賛してましたと伝えておこう。

兄が食器を片づけに行った隙に、テレビ画面を番組表に切り替える。



「……おい」



しまった、バレたか。

と思いつつ振り向いたら、鬼の形相で私のスポーツブラを持っていた。



「なんでキッチンに下着が落ちてるんだ」

「さぁ? なんでだろうね? ……お部屋を探検したかったんじゃないかな?」



あはっと笑って鎮めようとするも、「んなわけねーだろ!」と怒りを爆発させてしまった。



「あれほど私物は自分の部屋になおせと言ったのに」

「ごめんなさい……」

「今日は俺1人だったからよかったものの、もし友達連れてきてたらドン引きされてたかもしれないんだぞ!?」