聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

知り合いの紹介だといって、合格が約束されているわけじゃない。

接客業経験者でも、お店の雰囲気やスタッフとの相性にマッチしなかったら、落とされる可能性だってあるから。


そんな思いがよぎりつつも、話はトントン拍子に進み、1週間後に面接を受けに行った。


まだ傷は癒えていないので、期待と不安から、終始手が震えていたけれど。

ご縁をつないでくれた彼らへの感謝を胸に、緊張を味方につける心意気で臨んだ。


そして、面接から1週間後──。



「準備はできたか?」

「うん。大丈夫」



リビングのソファーに兄と並んで座り、深呼吸を繰り返す。

手には、B5サイズの茶封筒。差出人は、純子さんが勤務するレストラン。

封筒の端をハサミで切り落とし、中に手を突っ込んで書類を摘む。



「いくよ」

「おう」



「3、2、1」とカウントし、入っている紙を全て出した。



「おおお……! やったじゃねぇか!」

「うんっ、うんっ……!」