聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

リビングに入るやいなや、床にダイブした兄・晴徳(はるのり)

帰宅からわずか数秒でバタンキューしているが、これでも今朝は髪の毛をワックスで整えて、活気に満ちあふれた顔で出勤していた。……いや、活気があったのは2ヶ月前だな。


入社したばかりの頃はイキイキした表情を浮かべていたのに、連日の残業と慣れない人間関係に、だんだん元気がしぼんでいってしまって。

今では全身に疲労をまとって帰ってきている。



「お風呂今溜めてるから。ご飯食べた?」

「まだ。お前は?」

「サークルで食べてきた。肉じゃが持って帰ってきたけど、食べる?」

「食べる!」



ガバッと顔だけ上げた兄。

この状態のまま朝まで過ごすのかと心配していたけれど、好物に反応する元気が残っていて一安心。

肉じゃがと作り置きのおにぎりを電子レンジで温めて、ローテーブルの上に置いた。



「はいどうぞ」

「サンキュー!」



床にへばりついていた姿から一変。「いただきまーす!」と瞳をキラキラさせて肉じゃがに箸を伸ばした。