聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

ひとしきり泣いて時計を見たら6時を過ぎていた。書類作成は後に回し、夕食作りに取りかかる。


冷蔵庫を開けて食材を確認する。

卵、牛乳、乳製品、加工食品、缶チューハイ、お茶。

基本的な調味料は一通り揃っていて、上段には昨晩作り置きしたおかずが2つ。

冷凍庫も開けたら、特売日にまとめ買いした冷凍食品がぎっしり入っていた。


よし、今日は兄妹揃って大好きな、ハンバーグ乗せオムライスにしよう。


まずはチキンライスから。棚からパックご飯を2つ取り出して、電子レンジで加熱。その間にお肉を細かく刻み、具材の準備をする。

ご飯が温まったらフライパンに移して、ほぐれてきたところで調味料と具材を投入して炒める。

本当は玉ねぎとにんじんも加えたかったのだが、切らしていたため、今回は鶏のささみとコーンを入れることに。



「ただいまー。おっ、何作ってんの?」

「オムライス。あとハンバーグもする予定。冷凍のだけど」



チキンライスが完成したタイミングで兄が帰宅。

味見させたら、「美味い。最高」と褒められて、すさんだ心が少し癒えた。


しかし──。



「照未にとってはあまり突っ込んでほしくないかもしれないけど、心配に思ったから言わせてもらうな」