聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「すごく久しぶりだよね。最後に会ったの、春休み前だったっけ?」

「うん。もう半年経つって、早いね」



生ぬるい風を浴びながら、ショッピングモールの敷地を出る。


週2日の交流は、サークル引退とともに終わりを迎えた。

座談会は定期的に開催していたのだが、寒さが増すごとに減少。テスト最終日の翌日に行われた『次は合格後に集まろう回』を最後に中断されている。



「金子、どうしてるのかな。大学にはいるんだよね?」

「うん。こないだ学校でバッタリ会ったから。卒業はなんとかできるみたい」



疲れた表情で相談所から出てきた友を思い出す。


入学当初からかれこれ数年間お世話になってきた金子家。出勤するたび、はつらつとした笑顔で迎えてくれていた。


しかし、裏では苦悩を抱えていたようで──。



『本当に、ごめん』

『これ以上は、もう限界みたいで……』