聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「わぁお。賑わってんな〜」

「早めに来て正解だったな」

「そうだね……」



中に入ると、想像を遥かに超える光景が広がっていた。


正面はともかく、右を見ても、左を見ても、人、人、人。


仕切りで区切られた少人数向けのブースがあったり、写真や会社の歴史がわかる年表が掲示されている展示コーナーがあったり。

中には、プロジェクターを使って大々的に説明しているところも。


規模の大きさと情報量の多さに、危うく卒倒しそうになったけれど、2人がそばにいてくれたおかげで、無事に回ることができた。



「──今日は暑い中、来てくれてありがとう! お疲れ様でした〜!」



説明会が終わり、出発地点に戻ってきた。

コンビニでジュースを買い、駅のすぐそばの公園のベンチに座って乾杯する。



「最初から最後まで、めちゃくちゃ濃厚だったな。祭りに比べたらマシだけど」

「どこ行っても並んでたもんね」

「もはや番外編じゃなくて本編だな」