聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

「秘密にしてたわけじゃないんだけど、1回話すと、事あるごとに突っ込まれそうだからさ」

「確かに、根掘り葉掘り聞かれそうだもんね」

「うん。多分訛りが出るのも、夜な夜な練習してたからじゃないかなって。その地域特有の言い回しもあったし、毎日クラスメイトに教えてもらってたから」



胸が、張り裂けそうに痛い。


たとえ数年間のご縁でも、人生を共にした場所。それに神社とのご縁も大切にする人だもん。

本人は隠すつもりはなかったと言っているけれど、少なからず、私と似た思いを抱えているんじゃないかと思う。



「ごめん。夜にこんな暗い話しちゃって」

「ううん。元は私が話題にしたんだし」



横断歩道の前で立ち止まり、信号機を見つめる。

ここを渡って、右に曲がれば、帰宅ルート。左に行けば、時折立ち寄るスーパーが見えてくる。



「あの、寄り道してもいい? ちょっとお腹空いちゃって」

「うん。いいよ」



お腹は空いているものの、特にこれといった欲しいものはない。

だけど、この時は無性に、彼のそばにいたくなって、口走っていた。