聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

違和感だらけの方言よりも、不意打ちで呼ばれたあだ名が頭の中を駆け巡って、離れない。


つまり、私が、目が綺麗な美人さんで、おまけにいい匂いもすると。


いやいやいや! 確かに香水は付けてきたけども! び、美人だなんて……早とちりはダメよ照未!

思い出して。彼は女兄弟に挟まれた中間子だってことを。

いくら本性の一部だとしても、結局は酔った勢い。明日になったら、きっと褒めたことなんて忘れてしまってる。


真に受けていいのは、通常モードの時のみ。舞い上がるな、舞い上がるな。


何度も自分に言い聞かせていると、前方の曲がり角から茶色い犬を連れた男性が出てきた。



「あ! チャコちゃんや!」



名前を口にするやいなや、「お〜い!」と手を振り始めた。

その声に反応した彼が、犬と一緒に小走りでこちらにやってくる。



(まこと)くん、おばんです〜」

「はい、おばんです」

「チャコちゃん、ただいま。お散歩?」

「ああ。と、ついでにお前のお迎えもな」