聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

顔色をうかがう私とは裏腹に、目を細めて親指と人差し指で丸を作った清水くん。


なんだか今日は、忙しいな。

笑い上戸になったかと思えば、闘争心むき出しになったり。おとなしくなったかと思えば、なぜかゆるふわな関西人が憑依したり。


お酒を飲むと本性が出るとはよく聞くけれど……彼の場合は、どれが正解なんだろう。


おしゃべりモードを発動させた彼に困惑していたら、信号が青に変わった。

反対側の歩道に移動し、通学路に入る。



「今日は一段とべっぴんさんやなぁ。おめめキラキラしとおし、なんかええ匂いもするし」

「え、だ、誰が?」

「そんなん、てるちゃんに決まっとるやろ〜! ほんま天然やなぁ。よく言われん?」

「うーん、天然はあまり……天真爛漫だねとはたまに言われるけど」

「爛漫のほうやったかぁ。でもわかる。ハッピーオーラ振りまいとるもんなぁ」



太ももを叩いた仕返しなのか、ペシペシと背中を叩かれる。

ゆるふわ関西人から、今度はツッコミ担当のお笑い芸人へ。ボケたつもりは全然ないんだけどな。



「話変わるけど、てるちゃんは彼氏おるん?」

「いや、いないけど……清水くんは?」

「おるわけないやん。俺も一緒。生まれてこの方、ずーっと独り身よ」