聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

右隣に立つ友人に声をかけたら、無言で頷かれた。彼の背中に手を当て、ゆっくりと歩き出す。


突如始まった味当てゲームは、近くにいた部長を含め、他の部員たちをも派手に巻き込んだ。


勝ったのは清水くん。全問正解で勝利を収めた。

だが、店を出てから1度も言葉を発していない。



「大丈夫? きつくない?」

「……ん」

「気持ち悪いとか、苦しいとかはない?」

「うん。さっきトイレで……たけん……じょぶ」



途切れ途切れすぎてトイレ以外聞き取れなかった。

休憩なしで飲み続けた林くんとは違い、こまめにお茶を挟んでいたので、泥酔とまではいってなさそう。とりあえず、吐き気がないなら一安心かな。


普段の半分の速度で歩き進め、ようやく見慣れた景色が見えてきた。


腕時計で時刻を確認したら、ちょうど9時。

このペースだと、少なくとも後30分はかかりそうだ。


体力温存のためにも、バスかタクシーに乗りたいけど……万が一吐き気を催したら大惨事になってしまうもんな……。



「清水くん」

「んー……?」

「申し訳ないけど、いつもの、住宅街の入口までで、大丈夫?」

「うん、ええよ〜」