聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

左隣に立つ晴恵が呆れたように溜め息をついた。


視線は、出入口横のベンチにうなだれて座る人物。


小一時間ほど前までは意気揚々とした陽のオーラをまとっていたが、今は微塵もなく、どんより重い負のオーラを放っている。



「もう、勝てないくせに意地張るからよ」

「だって、悔しかったから……」

「ごめんね。そばにいたのに止められなくて」

「いやいや。むしろ照未は巻き込まれた側なんだから。謝んなくていいの」



バッグからペットボトルの水を取り出し、蓋を開けて渡した彼女。

出身校は違うものの、親同士が仲良しで、いわゆる幼なじみの2人。互いに一人暮らしだが、家は徒歩1分の場所にあり、ご近所さんだという。



「じゃあ、そろそろ行くね」

「うん。気をつけてね」



晴恵は軽く介抱すると、林くんの腕を自身の肩に回し、担ぐようにして帰っていった。



「私たちも、帰ろうか」

「………」