聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

記憶を掘り起こし、行きつけのスーパーを脳内に思い浮かべる。


アパートから徒歩10分。食料品や日用品などの買い出しで、移住初日からお世話になっている。

平日は1人、休日は兄と訪れているのだが、サークル帰りに清水くんと立ち寄ることも。


明日の朝ご飯にと、お弁当やお惣菜を買ったり。金銭的に余裕がある時は、人助けならぬ食べ物助けと、賞味期限が迫った菓子パンを救済したり。

毎回閉店間際なので、値引きシールが貼られた物を中心に買っている。



「今もティッシュ配ってるの?」

「うん。最近は街中とか、ショッピングモールの中が多いかな」



清水くんいわく、近所で勤務したのは、後にも先にもあれっきりなのだそう。


振り返ると、ものすごい偶然だよなと思う。

ご近所さんだと発覚したのも、一緒に帰るようになったのも、あの場で遭遇したからこそ。

既に仲は良かったけど、もし直帰していたら、今とは少し違った交流をしていたかもしれない。



「もちろん、ツボは売りつけてないのでご安心を」

「え、覚えてたの!?」

「覚えてるよ。あんなササッと手引っ込められて、忘れろってほうが難しいよ」