聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

料理研究サークルの活動場所は、主に調理室。

だが、今月は食欲の秋期間ということで、レポートを提出すれば校外での活動もオーケーとなっている。


横断歩道を渡り、サンドイッチ屋さんに入った。「いらっしゃいませ〜」とにこやかに挨拶する店員さんに会釈し、ショーケースの前に立つ。


中心には、定番のたまごサンド、ハムサンド、ツナサンド。

その周りを囲む形で、カツサンド、チキンサンド、フルーツサンドなど、少々高値の商品が並ぶ。



「どれにしよっか。とりあえず、定番は1個入れる?」

「そうだな。お肉系も1つ入れて、フルーツ系も入れようか。いちごとバナナ、どっちがいい?」

「んー、いちごで。照未ちゃん、今いくらぐらい?」

「えーとね、1100円ちょっと」



商品を吟味する男子組の後ろで、1人カタカタと電卓を叩く。


できることなら全種類1個ずつ買っていきたいけど、1人500円の支給なので、それ以上は自腹での購入となってしまう。


先週ドーナツ屋さんで、欲望のままにトレーに乗せたら、案の定オーバーして。漱石が1枚飛んでいっちゃったからなぁ。

美味しかったし、レポートも褒められたから後悔はしてないけど、年末は何かと出費が重なるから。今のうちから財布の紐を締めておかないと。