聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース

お祝いの言葉を送ると、「ありがとう〜。嬉しい〜」と顔をほころばせた。


普段は凛とした高嶺の花だけど、笑うと柔らかさがプラスされて優雅な印象。

これが初対面だったら、一目惚れは確実だろうな。性別関係なく、心を鷲掴みにしてると思う。


笑顔に癒されつつも、あの日の光景が脳内にちらついてしまって、別の意味で心臓が忙しなく動く。


テスターを手の甲に塗りながら談笑していると、恭子先輩と菜々子先輩がやってきた。

エレベーターに乗り、イベント会場がある4階へ。平日の午後というのもあってか、人はまばらだった。



「では早速、相談いいですか?」

「はい、どうぞ」

「スタイルが良く見える浴衣を教えてください」



売り場に入るやいなや、恭子先輩が田尻さんに相談を持ちかけた。

横目で時折うかがいつつ、浴衣を手に取って体に当てるを繰り返す。



「スタイルが良く、とは、似合う柄とか色が知りたいってことでいいのかな?」

「うん。やっぱ、濃い色?」

「そうだね。柄も大きめが見栄えは良さそう。恭子の希望は何柄?」

「花柄かなぁ。色は薄ピンクが好きだけど、私の顔には可愛すぎるから……」