「……えええっ!?どういう経緯!?」


「……いや、さっき言った通り。」

私は灯と屋上に行って、誰も聞かれないように小声で花奈さんと会った経緯を話していた。

けども、やっぱり、灯、大声出す癖あるんだよなー……?


と思いながら、灯を見ていたら。


灯が。


「フッフッフッフッ!!」
と灯の怪しめの笑い声みたいなのを出して。


「わーしめには分かりましたよ!!」

「なんか……癖強くないっ!?」
と灯に突っ込んだら。

「雰囲気、壊さんでー!!」
と言われたので、今、黙秘しながら、灯の芝居を見ています。


「わーしめには、分かってしまった。……HINAと王子様は……!!!」

すごくニヤニヤ笑い、私を見ながら言う灯じゃなくて……灯探偵。

すごく間が……。
と思い、私は隙を見て、ゴクっと唾を飲み込む。


何!!





何!!






「……って言わんどこっー!」


ズコッ!
私は自分の足が崩れて、床に座ってしまう。


「なんで、言わないの!!」


腑に落ちない!!


「だってー……まぁ、楓自身に見つけてもらいたい、かな?」


「……私自身?」


「まぁ、あの2人なら、予想付くでしょ?」


………。

私はゆっくりの3秒間、口が閉じ、黙り込む。

だけど、すぐに私は分かった。

……ので、灯に耳打ちしたところ。


「もしかして……元、婚約者?とか?」とね。


「ふむふむ。こういうとき楓くんは、敏感だねー…!!」
とニヤニヤ笑いながら、私を見る、灯……じゃなくて、灯探偵。

やっぱり、間違えちゃう。
癖。癖。


「……ふーん。そっか。」

私は少しだけ頭を上げて、空を見ながら、言う。




「どした?」

尋ねてくる、灯。


「いや、…まぁそうだろうなと思ったからさ。あとさ。
胸がね、なんかぐちゃぐちゃだからっさ……空、見た。」


「最後、言葉少なくない?!」


と灯と楽しく、笑って。ニヤニヤしながら、灯に魔王様のことも聞かれるなど、話していたら。



《昼休憩終わります。みなさん、教室の方へ行ってください》


と、アナウンスが流れ。


私と灯は屋上を出て行く。



まぁ、私たちは早食いだし、すぐお腹空く人だから、すぐ昼休憩が入ったときに焼きそばと焼きとうもろこしを食べた。


だから、今、お腹いっぱい。

だし、メイドになるスタミナ、いっぱいあるし!!


午後の部も頑張ろうっ!!!

と思いながら、急いでいた。
そして、灯と約束した……あのことも。

「秘密……なの?」


「うん!いくら…楓でも…ねー!!もーー!!」


なんか、悔しそうだけど。
灯探偵は。


私と灯一同は、階段を駆け下って、1ーDの教室に向かって行っていた。


そう。まだ……秘密。