「美味いか?」


「はい……とても、美味しゅうございます。」


緊迫な状況。

緊迫感が私の心の中で満帆。


広い食卓で私と魔王様と怜さんで囲っている姿は………



まるで、私が下僕と魔王と魔王の側近と食べているみたいだった。



だって、食卓の図がこうだよ!!?


私の目の前に魔王様が座っていて!?

その反対に、魔王様の目の前には私がいて!!

執事の怜さんは、魔王様の座っている椅子の隣だし!!!?



もう……本当にさっき言った通りだよぉーーー……!!


ガクンと心の中で落ち込みながら、緊迫な状況も耐えながら、怜さんが1人で作ってくれた、美味しい夜ご飯を食べる私。


ナイフとフォークの行儀を正しながら。

震える手でナイフとフォークが落ちるのが怖い。


……疲れる。

この状況というか、空気は。

と思っていたら、


「お前、あの感想を聞かせてくれ」

と魔王様がルンルンな声で喋り出して。


………あの感想?



カンソウ…??


あーっと?



“チュッ”


“何?……もう行かないとだから。感想は夜に聞かせて”