バイト終わり寄り道すること無く家に帰る。今までと何も変わらないけど、今までより足取りが軽くなったと思う。
「クロただいま〜」
返事は無い。物音もしない。
「またいないのか」
クロはいつも勝手に外に出ていく。
でも、必ずご飯の時間になると帰ってくる。
クロと出逢った次の日の朝いなかったときは、クロとのことは夢だったんじゃないかと流石に焦った。
「にゃぁ」
ただいまとでも言うかのように、ベッドの隣にある窓から自力で部屋の中に入ってくるクロ。
「おかえり、クロ」
ご飯を食べて、お風呂に入って、いつでも寝れる状態になるといつもの様にクロと話す。
「クロ、明日1週間ぶりに彼女と会うんだ」
クロを撫でる。



